![]() 大阪東 24. 7.(9) 大阪府 |
この消印は、面白いことに、A欄局は左書き、C欄の県名は右書きとなっています。文献によれば、C欄都道府県名は1943年(昭和18)6月頃から登場し、多くの局では戦後の1949〜50(昭和24〜25)に復活Z型または前後型の時刻表示に切り替えられました。A欄の局名の方は、1949年(昭和24)9月30日付の告示により左書きと規定されました。ちなみに、全国新聞紙の見出しは1946〜48年に右書きから左書きに変わっています。公よりも民の方がこの種の変化に敏いようです。
この消印の日付が昭和24. 7.(9)であることから、上記の規定の適用前であることがわかります。C欄は右書きの都道府県名であってよく、むしろ左書き局名の使用がフライイングのように思われます。文献によると、実際には昭和24年初めごろから左書きのものが使われ、その例として同年2月1日に局名を改称した京都中央局(旧七條局)と中京局(旧京都局)の新しい印は左書きとのことです。こちらも是非入手したいものです。
【文献】高橋 昇『消印 櫛型印以降の消印について』、1995年。
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