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60円記念切手に複合型試行印

  
山形 61.1.13

 三日月型試行印は昭和57年5月31日から全国72の普通局や特定局で、従来の櫛型印に代わる消印として耐久度の実証実験として使用されました。その結果として、昭和61年4月からは櫛型の取れた、現行の丸型印に切替られることになりました。試行印も櫛型印と同様に使用停止となるはずでしたが、一部の局では平成になってからも使われ続けました。

 櫛型印、試行印、丸型印は基本規格が同じで、各パーツも互換性がありましたので、過渡期には、各種の「混合」エラー印を生み出されました。櫛型印と試行印、丸型印と試行印の「混合」エラー印の分類と使用状況に関しては、野村氏による詳しい報告記事があります。左の1枚は「昭和40年からの紙付き7㎏」の中から出てきました。この消印は(横バーが入っている)櫛型印の枠に試行印の三日月を入れた混合印で、野村氏によって「イ」タイプと分類されています。その記事によると、「山形」局では昭和61年3月まで試行印が使用されましたが、その間混合印の使用があったと報告されていません。どこかにすでに報告されているかもしれませんが、私の知る限りでは「新発見」の報告となります。

野村 紀夫「三日月試行印の使用状況のまとめ」、『郵趣研究』1996年冬号、25-31。

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